今回は、映画『美女と野獣』から、野獣のテーマソングとも言える"Evermore"の歌詞と和訳をお届けします。作中では、Dan Stevens 演じる野獣がベルを解き放ったシーンで歌われていますね。
歌詞と和訳
I was the one who had it all
I was the master of my fate
I never needed anybody in my life
I learned the truth too late
I'll never shake away the pain
I close my eyes but she's still there
I let her steal into my melancholy heart
It's more than I can bare
全てを手にしていた
運命さえも従えて
人生に誰も必要としていなかったのに
真実を学んだ時には遅かった
この痛みは決して振り払うことができない
瞳を閉じても 彼女はまだそこにいて
この憂鬱な心を盗まれてしまいそうで
もう耐えられそうにない
Now I know she'll never leave me
Even as she runs away
She will still torment me
Calm me, hurt me
Move me, come what may
Wasting in my lonely tower
Waiting by an open door
I'll fool myself, she'll walk right in
And be with me for evermore
今ではもう 彼女は私を離しはしないだろう
たとえ走り去ってしまっていても
きっと私を悩ませる
なだめ、傷つけ
心動かし、何があろうとも
この孤独な塔の上で朽ちながら
扉を開けて待ち続けよう
愚かな想いだとしても、彼女がいつか戻るのを
そして私がそこにあることを 永遠に
I rage against the trials of love
I curse the fading of the light
Though she's already flown so far beyond my reach
She's never out of sight
愛の苦難に怒りを燃やし
色あせてゆく輝きを呪う
彼女が遠く手の届かないところへ行ってしまっても
私の視界からは決して消えはしないだろう
Now I know she'll never leave me
Even as she fades from view
She will still inspire me
Be a part of everything I do
Wasting in my lonely tower
Waiting by an open door
I'll fool myself, she'll walk right in
And as the long, long nights begin
I'll think of all that might have been
Waiting here for evermore
今ではもう 彼女は私を離しはしないだろう
たとえ視界から消えていってしまったとしても
きっと私を勇気づけてくれる
私の中の一部として
この孤独な塔の上で朽ちながら
扉を開けて待ち続けよう
愚かな想いだとしても、彼女がいつか戻るのを
長い、とても長い夜が始まり
そのことだけを想い続けるだろう
ここで永遠に待ちながら
解説
ディズニーアニメーションのマスターピース、映画"Beauty and the Beast"、アニメ版が公開されたのは1991年で、1994年から2007年にかけてはブロードウェイでミュージカル上演、今年2017年に実写版としてスクリーンに甦り、再び観客たちの心を掴む素晴らしい作品として世界中で話題を集めています。
実写版の制作にあたっては音楽のほとんどはアニメとミュージカルで使われていたものが利用されていますが、3曲だけは新しい楽曲が制作されており、この楽曲 "Evermore"は、その3曲のうちの1曲にあたります。
作曲は Alan Menken、作詞は Tim Rice と、ディズニー映画としてはこれ以上ない組み合わせで、往年の傑作ミュージカル『レ・ミゼラブル』や『オペラ座の怪人』の楽曲たちを彷彿とさせる美しい歌詞と旋律が聞く人の心を魅了する見事な名曲に仕上がっていますね。
劇中で歌ったのは Dan Stevens ですが、エンドロールでは Josh Groban が歌っており、Alan Menken、Tim Rice、Josh Groban と、20世紀のスターたちが集ったような雰囲気もあります。(賛辞として)
ちなみに Alan Menken はリトル・マーメイドから始まるディズニーアニメ黄金期の序章から音楽を支えてきた作曲家で、リトル・マーメイドやこの美女と野獣以外にもアラジン、ノートルダムの鐘、ポカホンタス、ヘラクレスと、多くの名作たちの音楽を創り出して来ました。
一方の Tim Rice はといえば、作詞家としての代表作は『ライオンキング』で、その他数多くのミュージカル作品で作詞を担っています。
リメイクとはいえ楽曲の評価は非常に高く、まだ一年近くあるアカデミー賞の音楽部門においてもノミネート間違いなしとの声もあるようです。
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