2011/11/28

Rihanna - Talk That Talk アルバムレビュー

twitterのフォロワー9百万、Facebookのフォロワー5千万弱、YouTubeのチャンネル総再生回数10億回超と、23歳にして世界のトップアーティストとして活躍するリアーナ。今回は、11月21日にリリースされた彼女の6枚目のスタジオアルバム"Talk That Talk"をご紹介します。


track list
1. You Da One
2. Where Have You Been
3. We Found Love (ft. Calvin Harris)
4. Talk That Talk (ft. Jay - Z)
5. Cockiness (Love It)
6. Birthday Cake
7. We All Want Love
8. Drunk On Love
9. Roc Me Out
10. Watch N' Learn
11. Farewell



前作"Loud"からわずか1年、2009年の"Rated R"から3年連続で毎年11月にアルバムをリリースしていることになりますが、このリリースサイクルでこのクオリティは圧巻です。

クリス・ブラウンとの一件もあってか、Loudではタフなイメージがかなりあったのですが、今作は一転して女性らしい歌が多いのも聴きどころです。

現在ワールドツアー中のリアーナですが、1日だけのオフを使ってアメリカのテレビ番組に出演してインタビューを受けており、それもなかなか話題になっていました。

"My work is my everything. I do put a lot into my job. Most of my time if not all of it. It definitely affects my personal life. My personal life is pretty much non-existent. Which is not good, not for the long run. Not for me, not for "Her" It's not fun!"

私生活の話題になり、仕事に全てを注ぎ込んでいるというリアーナ。「私生活に多大な影響を与えていて、それはあまり良いことじゃないの。私にとっても、『彼女』にとっても」と、自分のアソコを指して答えていました。会場は大爆笑、ホストのエレンも目をくりくりさせ、"So many things to say right now(言うことはたくさんあるんだけど・・・)"と一言。

さらに、"take a break and... talk to "them" when we come back.(少し休憩しましょう。その間に、『彼女たち』でお話しておいてもらって・・・)"と、気の利いたジョークで場をしめています。アメリカのトーク番組は面白いですね。

2分あたりから、上のくだりが始まります。



もちろんトークショウではアルバムのことにも触れていて、「リリースにはとても興奮していたわ。"Talk That Talk"はファンたちと一緒に作ったアルバムのように感じているの。彼らはいつだってそこにいるように感じていて・・・だってそこにいるもの。物理的にではなくて、言いたいのは、ツアーの時だけじゃなく、Twitterや全ての瞬間なの。」とも。

その姿からか、ゴシップやセクシーな面にフォーカスがあたりがちなリアーナですが、今回のアルバムは彼女の女性的な、愛に溢れる部分を形にした作品じゃないかなと、個人的には考えています。

先行シングルとしてリリースされた1曲目の"You Da One"では、"My love is your love, your love is my love"と歌い、"Where Have You Been" では "I've been everywhere, man. Looking for you babe"

You Da One


それが"We Found Love"へと続いてゆき、"Talk That Talk", "Cockiness", "Birthday Cake", "We All Want Love"で2つ目の幕。

We Found Love


そして "Drunk On Love", "Roc Me Out", "Watch N' Learn"から"Farewell"へと繋がっていきます。

Farewell



エレクロトポップ、R&B、HIP-HOP、レゲエ、バラードと、音楽的にも非常にバラエティ豊かな本作、11曲全てが恋愛のストーリーの中のワンシーンを切り出したようなリリックの世界も見所なリアーナ等身大のアルバム、なかなかおすすめです。



2011/11/23

American Music Awards 2011

いよいよ年末っぽくなってきましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

今回は先日授賞式が行われた、アメリカの主要音楽賞『アメリカン・ミュージック・アワード』の受賞者たちをご紹介します。

Artist of the Year - Taylor Swift

アーティスト・オブ・ザ・イヤーは今最も人気のあるカントリーシンガー、"Taylor Swift(テイラー・スウィフト)"でした。昨年はジャスティン・ビーバーが受賞しています。

Taylor Swift - Mine



Sprint New Artist of the Year - Hot Chelle Rae

新人アーティスト部門はポップロックバンドのホットシェルレイが受賞です。"Tonight Tonight"がかなり売れていたので、納得の受賞ですね。

Hot Chelle Rae - Tonight Tonight



Favorite Pop/Rock Male Artist - Bruno Mars

男性人気アーティストはR&Bシンガーのブルーノ・マーズです。ドラッグ騒ぎなんかもありましたが、無事(?)活躍してくれたので嬉しい限りです。

Bruno Mars - Just The Way You Are



Favorite Pop/Rock Female Artist - Adele

女性人気アーティストは、イギリス出身のシンガー"Adele(アデル)"でした。年初からビルボードのチャートでも常連だったので、他の音楽賞も期待できるところです。

Adele - Rolling In The Deep



Favorite Pop/Rock Band/Duo/Group - Maroon5

人気グループはMaroon5が受賞しています。ノミネートも少なかったんですが、彼らはMoves Like Jaggerが功を奏した感じでしょうか。

Maroon 5 ft. Christina Aguilera - Moves Like Jagger



その他、各賞は以下のような結果になっています。

Favorite Pop/Rock Album - 21 (Adele)
Favorite Rap/Hip-Hop Artist - Nicki Minaj
Favorite Soul/R&B Male Artist - Usher
Favorite Soul/R&B Female Artist - Beyoncé
Favorite Soul/R&B Album - Loud (Rihanna)

昨年はジャスティン・ビーバーが新人賞含めて4賞ノミネートで4冠と、ある種センセーショナルな年でしたが、それに比べると今年は落ち着いたアワードでした。

最後はSpecial Awardを受賞した、ケイティ・ペリーの授賞式のパフォーマンスをどうぞ。

Katy Perry - The One That Got Away


2011/11/17

洋楽アカペラグループ On The Rocks

今回はアメリカのオレゴン大学の男性アカペラグループ、"On The Rocks"をご紹介したいと思います。以前から何度か、YouTubeで人気に火がついたアマチュアアーティストを記事にしてきましたが、彼らも同様に、YouTubeに投稿されたビデオから口コミで人気を集め、全米ツアーも行ってしまったようです。

こちらがそのきっかけとなったビデオで、レディ・ガガの"Bad Romance"です。ハーモニーもさることながら、そのコミカルな動きが話題となり、YahooやCNNといったメディアでも紹介されていました。

Bad Romance


続いて、彼らの定番ナンバー、ビリー・ジョエルの"For the Longest Time"

For the Longest Time


ドゥービー・ブラザーズの"Listen To The Music"です。

Listen To The Music


リック・アストリーの"Never Gonna Give You Up"

Never Gonna Give You Up


最後に、そろそろクリスマスも近いので、"So This is Christmas"

So This is Christmas



絶賛できるほど彼らの歌が上手いかと言われるとそうでもないかもしれませんが、歌っている彼らがとても楽しそうで、見ているこちらも楽しくなってしまうような、そんな不思議な魅力がある気がします。

今も毎週金曜日に大学のキャンパス内でShowを行っており、そのビデオを見るのが楽しみだったりします。みなさんもお気に入りのアマチュアアーティストを探してみてはいかがでしょうか。

2011/11/12

洋楽おすすめアーティスト OneRepublic

今回はOneRepublic、2002年にアメリカで結成され、ファーストシングルが世界16カ国のチャートで1位を獲得。オルタナティヴロックバンドでありながら、ジャンルを超えて愛される彼らの名曲を紹介していきます。

もともとはコロンビアレコーズと契約していた彼らですが、結局デビュー前にクビになってしまいます。時期を同じくしてMySpaceで活動を始め、やがて未契約のアーティストとしては最も人気を集めることになりました。その活動がプロデューサーであるTimbalandの目に留まり、彼のレーベルから再びデビューすることになります。

一曲目に紹介するのはもちろん"Apologize"

ファーストシングルでありながら、いきなり世界一のデジタルセールスを記録した超名曲です。

Apologize


続いてApologizeと同じアルバム"Dreaming Out Loud"に収録されている、"Mercy"です。セールスはあまり伸びませんでしたが、こちらもOneRepublicっぽい名曲です。

Mercy


セカンドアルバム"Waking Up"のリードシングル、"All The Right Moves"と"Secrets"です。彼らの特徴でもあるチェロが心地よく鳴っています。

All The Right Moves


Secrets



最後は2010年の11月にリリースされた"Good Life"です。こちらもWaking Up収録です。

Good Life


メロウなポップロックのせいか、紹介される時はU2を引き合いに出され、Coldplayあたりと比べられることも多いようです。彼らもそれは認識しているようで、『僕らは別にイギリスのロックバンドになろうとしてるわけじゃないよ』みたいなことを言っていました。

まだアルバムを2枚しかリリースしていないんですが、2011年の4月頃にはオフィシャルのtwitterアカウントで、『3枚目のアルバムは2012年にリリースしたいね』というようなことも語っていたので、今後の活動にも期待です。



2011/11/08

総再生回数3億5千万回超 韓国の少年天才ギタリスト チョン・スンハ

今回はタイトル通り、韓国にいる15歳の天才ギタリスト少年をご紹介します。

名前は Sungha Jung (チョン・スンハ)、1996年生まれ、10歳でギターを始め、2009年にわずか13歳でドイツのギターメーカーLakewoodをスポンサーにつけてしまったほどの実力の持ち主です。

以前ちらっとだけ紹介したのですが、『芸達者の子ども』の域を完全に超越している彼のすごさは一度見れば理解できると思います。まずは彼の動画の中でも最も人気のある『パイレーツ・オブ・カリビアン』のテーマ。

Pirates Of The Caribbean


その他数多くの楽曲をアコースティックギター一本でカヴァーしており、どれもあどけなさの残る少年の演奏とは思えないものばかりです。こちらは10歳の時に撮ったBon Joviの"Living On A Prayer"です。多少ぎこちない部分もありますが、サビ前のボディを叩いてパーカッシヴな感じを出すところなんかは、とても小学生とは思えないかっこよさです。

Living On A Prayer


2009年には、Mr.Bigの韓国コンサートでオープニングアクトを務めるなど、内外でもかなりの評価の高さです。この動画の1分10秒あたりでは、Mr.Bigのギタリストであるポール・ギルバートに遊んでもらう様子や、エリック・マーティンが彼の演奏で歌う様子などを見ることが出来ます。半分は写真ですが、個人的にはこの動画が一番好きです。

Mr.Big Korea Concert


最近の作品で、タイタニックのテーマソングです。指も体も大きく成長しています。

My Heart Will Go On


最近のライブの様子から、マリオメドレー

Super Mario Theme


クラシックの名曲 "G線上のアリア"

Air on a G-string



この他、ビートルズやマイケル・ジャクソンから、クリス・ブラウン、ブルーノ・マーズや押尾コータローまで、ジャンル問わず数多くの作品をアコースティックギターやウクレレでカヴァーしています。

また世界中でツアーをしており、今年は日本にもライヴに来ています。アルバムも現在までに2枚リリースしているので、興味がある方は手にとってみてはいかがでしょうか。若干15歳の天才アーティストが今後どう成長していくのか本当に楽しみです。



2011/11/06

2011年11月リリース 注目の洋楽アルバム

今回は、11月リリース予定のアルバムから、個人的な想いも込めて、注目度の高い4作品をご紹介します。

Nickelback - Here and Now (21日)
まずは先日ご紹介した、Nickelbackの最新アルバム"Here and Now"
チャド・クルーガーが『ニッケルバックっぽくないサウンドになってるって感じるかも』と語っていたようですが、良いほうに期待を裏切る出来であって欲しいところです。

When We Stand Together


Bottoms Up



Daughtry - Break the Spell (21日)
続いても先日ご紹介した、Daughtry3枚目のアルバム"Break the Spell"です。
アメリカンアイドル出身の「ポップなニッケルバック」という感じのバンドなんですが、アメリカンアイドルのファイナリストという枠からはそろそろ脱却しつつあるので、今後を占う意味でも重要な一枚です。



Crawling Back To You



Rihanna - Talk That Talk (21日)
3枚目は、まだ収録曲すら未発表で本当にリリースされるのかすら不明ですが、Rihannaの"Talk That Talk"です。上の2枚と同じく、こちらも今のところ11月21日リリース予定です。前作がかなり成功しただけに今作も注目度は高いので、続報に期待です。

We Found Love



Hot Chelle Rae - Whatever (21日)
4枚目に紹介するのは、今個人的にちょっと気になっているポップなロックバンド"Hot Chelle Rae(ホット・シェル・レイ)"のニューアルバム"Whatever"です。
こちらは11月29日リリース予定ですが、日本版のリリースは今のところなさそうです。



ノリのいいポップソング、"Tonight Tonight"がちょっと流行ったので、もしかしたら知っている人もいるかもしれません。

Tonight Tonight


2011/11/03

Coldplay - Mylo Xyloto(マイロ・ザイロト) アルバムレビュー


1. マイロ・ザイロト
2. ハーツ・ライク・ヘヴン
3. パラダイス
4. チャーリー・ブラウン
5. アス・アゲンスト・ザ・ワールド
6. M.M.I.X.
7. ウォーターフォール~一粒の涙は滝のごとく
8. メジャー・マイナス
9. U.F.O.
10. プリンセス・オブ・チャイナ
11. アップ・イン・フレイムス
12. ホープフル・トランスミッション
13. ドント・レット・イット・ブレイク・ユア・ハート
14. アップ・ウィズ・ザ・バーズ

15. チャーリー・ブラウン <2011年グラストンベリー・ライヴ音源> (日本盤ボーナス・トラック)
16. ライフ・イズ・フォー・リヴィング <2011年グラストンベリー・ライヴ音源> (日本盤ボーナス・トラック)
17. ウォーターフォール~一粒の涙は滝のごとく <2011年グラストンベリー・ライヴ音源> (日本盤ボーナス・トラック)

若干今更な感じもありますが、今回はColdplayが10月にリリースしたニューアルバム"Mylo Xyloto(マイロ・ザイロト)"をご紹介したいと思います。コンポーザーとしてアンビエントの巨匠ブライアン・イーノを迎え、ますますサウンドの広がりを感じさせる今作、個人的にはポストU2がいるとすれば彼らかもしれないと勝手に思っています。

ヴォーカルのクリス・マーティンが「今回、かなりの時間を音楽のエクササイズに費やしたんだよね。ブライアン・イーノと一緒に、何時間もかけていろんな実験をした。」とインタヴューで語っていますが、何曲かあるインストや、その他の収録曲の中にもアンビエントな響きがかなり含まれており、かなりアーティスティックな仕上がりになっています。

1曲目のインストでありタイトルソングでもある"マイロ・ザイロト"から、流れるままに"ハーツ・ライク・ヘヴン"に繋がっていく様や、

hurts like heaven


6曲目の"M.M.I.X"からの"ウォーターフォール"、そして12曲目の"ホープフル・トランスミッション"から辿りつく"ドント・レット・イット・ブレイク・ユア・ハート"と、インスト曲をイントロにしながらアルバムが進んでいくのが聴いていてとても心地よいです。

Every Teardrop Is a Waterfall


Don't Let It Break Your Heart


アルバムについてのインタビューで印象的だったのは、テーマについて聞かれた際の、

「愛、依存、OCD(強迫神経症)、そのすべてを含んでいて、絶望、世界、抑圧なんかもそうで、でも基本的には、バンドを象徴する2人の登場人物のアイディアに基づいているんだ。つまり、この2人の名前がなにか具体的に出てきたりとか、そういうことじゃないんだけど、このキャラクターを通してバンドが自らを表現していくっていう。」

という言葉でした。

キャラクターがアルバムを表現すると聞くと、Green dayの"American Idiot"を思い出しますが、彼が言うように名前が出てくるわけではなく、歌詞には一人称が使われています。

ハーツ・ライク・ヘヴンの

"I struggle with the feeling that my life isn't mine"(僕は人生が自分のもんじゃない気がしてもがいてる)

パラダイスの

"She ran away in her sleep And dreamed of paradise"(彼女は眠りの中に逃げて、楽園を夢見た)

彼と彼女が、お互いを通してポジティヴな感情を見つけていく、そんなストーリーも見つけることが出来ます。

「すべての曲を同じサウンドにする必要はないと思うんだ。僕たちを束ねるもの、僕たちをひとつのバンドにしている唯一のものは、同じ4人が作っているサウンドだっていう事実だけだと思うから。」

と語るように、Rihannaがフィーチャリングで参加している"プリンセス・オブ・チャイナ"も違った雰囲気で聴いていて面白いです。

Princess of China



「僕たちはバランスを見つけようとしているんだと思うよ。複雑なサウンドと、シンプルなサウンドの間の。」

Coldplay 渾身の一策 "Mylo Xyloto"、一度聴いてみてはいかがでしょうか。

2011/11/02

洋楽ランキング 2011年11月

今回は2011年11月5日付のビルボードシングルチャートをご紹介します。

1. Someone Like You - Adele

1位はイギリスのシンガー、アデルの"Someone Like You"でした。早いもので、来月にはもう2011年のグラミー賞ノミネートが発表されてしまいますが、彼女は筆頭候補な気がします。



2. We Found Love - Rihanna Featuring Calvin Harris

2位はリアーナで、"We Found Love"です。今月リリース予定のニューアルバム"Talk That Talk"にも収録される予定です。



3. Moves Like Jagger - Maroon 5 Featuring Christina Aguilera



4. Sexy And I Know It - LMFAO



5. Pumped Up Kicks - Foster The People
6. Stereo Hearts - Gym Class Heroes Featuring Adam Levine
7. Without You - David Guetta Featuring Usher
8. You Make Me Feel... - Cobra Starship Featuring Sabi
9. Make Me Proud - Drake Featuring Nicki Minaj



10. Party Rock Anthem - LMFAO Featuring Lauren Bennett & GoonRock


今週注目したいのは、先週97位から脅威の88ランクアップ、9位のDrake ft. Nicki Minajで"Make Me Proud"です。ニッキー・ミナージュ最近人気ですね。


ラストは、惜しくもトップ10入りは逃しましたが、11位で、ジャスティン・ビーバーの新曲"Mistletoe"です。11月1日にリリースされたクリスマスアルバム"Under the Mistletoe"にも収録されています。YouTubeでも既に再生回数3千万回超と、ジャスティン・ビーバー人気の高さをうかがわせます。