2010/08/31

1993年の洋楽と第36回グラミー賞 名曲I Will Always Love You

第36回グラミー賞最優秀レコード賞受賞曲はホイットニー・ヒューストンの『I Will Always Love You』でした。映画『ボディガード』の主題歌です。

I Will Always Love You - Whitney Houston





もともとはドリー・パートンというカントリー歌手が1973年にリリースしたシングル曲であり、それを92年にホイットニー・ヒューストンがカヴァーしたのがこのヴァージョンです。

ヒューストンのヴァージョンは全世界で1200万枚以上を売り上げており、世界的な大ヒットシングルとなりました。

グラミー賞では、最優秀レコードの他、この曲を収録した映画ボディガードのサウンドトラックが、最優秀アルバム賞を受賞しています。また、グラミー賞の他、アメリカンミュージックアワード、ビルボードミュージックアワード、ワールドミュージックアワードなどなど、数々の賞を総なめにしています。


最優秀楽曲賞は、映画『アラジン』の"A Whole New World"でした。アカデミー賞で歌曲賞も受賞しており、こちらも1993年を代表する楽曲と言ってよいでしょう。





ちなみに同年のビルボード年間アルバムチャートでは、マライア・キャリーやスヌープ・ドッグのアルバムが上位に入っていました。1993年の年間シングルチャートをご紹介します。

1位は映画ボディガードのテーマソング、Whitney Houstonの"I Will Always Love You"でした。時代を超えて歌い継がれる名曲となりました。


1.     "I Will Always Love You"     Whitney Houston

2.     "Whoomp! (There It Is)"     Tag Team

2位はTag Teamの"Whoomp!"でした。90年代っぽいヒップホップですね。

3.     "Can't Help Falling in Love"     UB40



3位はElvis Presleyのカヴァー、UB40の"Can't Help Falling in Love"でした。


4     "That's the Way Love Goes"     Janet Jackson

5     "Freak Me"     Silk

6     "Weak"     SWV

7     "If I Ever Fall in Love"     Shai

8     "Dreamlover"     Mariah Carey

9     "Rump Shaker"     Wreckx-n-Effect

10     "Informer"     Snow


個人的には、Whitney Houstonの"I Have Nothing"(30位)や、Michael Jacksonの"Will You Be There"(47位)あたりもお気に入りです。

"A Whole New World"は18位でした。


アルバムチャートも。

1. The Bodyguard / Soundtrack

2. Breathless / Kenny G

3. Unplugged / Eric Clapton

4. Janet / Janet Jackson

5. Some Gave All / Billy Ray Cyrus

1位は映画「ボディガード」のサウンドトラックでした。
ケヴィン・コスナーとホイットニー・ヒューストンのラブストーリーですね。
主題歌 I will always love youも大ヒットしました。

2位はサックスミュージシャンのケニーGのアルバムです。
彼の成功により、スムーズジャズは世に広く知られることになりました。

3位はエリック・クラプトンの名盤「アンプラグド」ですね。
幼くして亡くなった彼の息子に捧げた名曲 Tears in Heaven が収録されています。




2010/08/27

1992年の洋楽と第35回グラミー賞 名曲Tears in Heaven

第35回グラミー賞、最優秀レコード受賞曲は、エリック・クラプトンの『Tears in Heaven』でした。幼くして亡くなった彼の息子に捧げた、優しいバラードです。

Tears in heaven - Eric Clapton




この曲は最優秀レコード賞の他、最優秀楽曲賞、最優秀男性ポップヴォーカルパフォーマンス賞を受賞しています。福山雅治のオールナイトニッポンのエンディングテーマとして使われていたということもあり、ラジオを聴いていた方は一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

また、この楽曲を収録したアルバム"Unplugged"は最優秀アルバム賞を受賞しており、Claptonは第35回グラミー賞で6部門受賞の快挙となりました。


2004年以降は、同じく彼の曲である『My Father's Eyes』と同様に一度もライブ等で演奏されていません。これについて彼は、「演奏すると書いたときの気持ちに戻らなくてはいけない。でももうあの頃には戻りたくないんだ。」というようなことを語っています。

もう演奏されることはないのではないかと思われていましたが、2013年に行われたワールドツアーOld Sock Tourで、2曲とも数年ぶりの演奏が披露されています。


同じく93年のビルボード年間アルバムチャートには、エリック・クラプトンのアルバム『Unplugged』が3位にチャートインしています。

1992年の洋楽年間チャートをご紹介します。

1位はBoyz II Menの"End of the Road"、Claptonの"Tears in Heaven"は6位でした。


1     "End of the Road"     Boyz II Men




2     "Baby Got Back"     Sir Mix-a-Lot
3     "Jump"     Kris Kross
4     "Save the Best for Last"     Vanessa Williams
5     "Baby-Baby-Baby"     TLC
6     "Tears in Heaven"     Eric Clapton
7     "My Lovin' (You're Never Gonna Get It)"     En Vogue
8     "Under the Bridge"     Red Hot Chili Peppers
9     "All 4 Love"     Color Me Badd
10     "Just Another Day"     Jon Secada


12. To Be With You - Mr. Big




14. Black or White - Michael Jackson




16. I'll Be There - Mariah Carey



1992年のアルバムチャートです。

1. Ropin' The Wind / Garth Brooks

2. Dangerous / Michael Jackson

3. Nevermind / Nirvana

4. Some Gave All / Billy Ray Cyrus

5. Achtung Baby / U2

この年の1位はカントリー歌手のガース・ブルックスのアルバムです。4位のビリー・レイ・サイラスもカントリー歌手ですね。

2位はBADに続くマイケル・ジャクソンのアルバム、Dangerousです。
3位はニルヴァーナのアルバムNevermindです。ヴォーカルのカート・コバーンは亡くなってしまいましたが、今尚グランジロックの代表的存在として支持され続けています。



2010/08/24

第34回グラミー賞

1992年のグラミー賞最優秀レコード受賞曲は、ナタリー・コール with ナット・キング・コールの『Unforgettable』でした。親子のデュエット曲です。

Unforgettable - Natalie Cole with Nat King Cole



1951年にアーヴィング・ゴードンが作曲したこの曲は、ナタリー・コールの父親であるナット・キング・コールによって歌われていました。その彼は1965年に亡くなってしまったのですが、61年にレコーディングしてあったものを編集し、娘ナタリー・コールとのデュエットとしてリミックスしたのがこのレコードです。

ジャズの名曲として知られていることもあり、アレサ・フランクリン、マーヴィン・ゲイ、ロバータ・フラックその他数多くのミュージシャンによってカヴァーされています。

Unforgettable - Kenny Rogers



同年のビルボード年間アルバムチャートには、ガース・ブルックスやニルヴァーナ、U2などのアルバムが名を連ねています。

2010/08/21

1991年グラミー賞

1991年のグラミー賞最優秀レコード受賞曲は、フィル・コリンズの『Another Day In Paradise』でした。アルバム『...But Seriously』からのファーストシングルです。

Another Day In Paradise - Phil Collins



フィル・コリンズの代表作でもあるこの曲は、ホームレスの問題について書かれた歌詞となっています。彼の所属するバンドであるGenesisにも同様の曲『Man on the Corner』があり、関心が高かったことをうかがい知ることが出来ます。

この曲は89年の9月にリリースされており、同年のブリット・アワード(イギリスのポップミュージックアワード)も受賞しています。

カヴァーヴァージョンもいくつかあり、近年ではR&BアーティストのBrandyにもカヴァーされています。



同年のビルボードアルバム年間チャートでは、マライア・キャリーのアルバムが1位を獲得しています。

2010/08/19

1990年グラミー賞

1990年のグラミー賞最優秀レコード受賞曲はベット・ミドラーの『Wind Beneath My Wings』でした。

The Wind Beneath My Wings - Bette Midler



ベット・ミドラーの名前を聞いたことがある方はあまりいないかもしれませんが、実はジブリの映画『おもひでぽろぽろ』の都はるみさんが歌う主題歌『愛は花、君はその種』の原曲を歌っているのがこの人です。

『おもひでぽろぽろ』ですが、2011年4月からはミュージカルとして舞台公演が行われることが決まっています。4月に天王洲の銀河劇場で公演が行われ、その後わらび座(秋田県でしょうか?)で1年程の公演、2012年から全国公演とのことです。ジブリが好きな方はチェックしてみてはどうでしょうか。

The Rose - Bette Midler



愛は花、君はその種 - 都はるみ



同年のビルボード年間アルバムチャートには、フィル・コリンズやMCハマーのアルバムがチャートインしています。

2010/08/15

1989年グラミー賞

1989年のグラミー賞最優秀レコード受賞曲は、ボビー・マクファーリンの『Don't Worry, Be Happy』でした。最優秀レコードの他、最優秀楽曲賞、男性ポップアーティストのベスト・ヴォーカル・パフォーマンス賞も受賞しています。

Don't Worry Be Happy - Bobby Mcferrin



アカペラで録音されたものとしては初めてのビルボードHot100・1位を獲得しています。

一時期は、JTのコーヒーアロマブラックのCMや、アメリカンホームダイレクトのCMソングとしても使われていたこともあり、日本のみなさんにも馴染み深いのではないでしょうか。レゲエ調のノリのいい曲なので、その他多くの映画やテレビ番組などでも使用されています。

同年のビルボード年間アルバムチャートでは、ボビー・ブラウンのアルバムが1位となっています。

2010/08/11

1988年グラミー賞

1988年のグラミー賞最優秀レコード受賞曲は、ポール・サイモンの『Graceland』でした。『Graceland』とは、エルヴィス・プレスリーが住んでいたマンションです。

Graceland - Paul Simon



この曲が面白いのは、グラミー賞の最優秀レコード受賞曲としては異例とも言えるミュージックチャートの低さです。ビルボード Hot100 では最高81位、UKシングルチャートでは最高98位と、2009年まで保持していた最低記録でした。ただ86年にリリースされた同名のアルバムは大ヒットしており、こちらの影響も大きかったということでしょう。

ポール・サイモンは、サイモン・アンド・ガーファンクル時代と合わせて最優秀レコードに3度輝いており、3度目のこの曲で最優秀レコードを最も受賞したミュージシャンとなっています。

ちなみに同年のビルボード年間アルバムチャートでは、Wham!のジョージ・マイケルのアルバムが1位でした。

2010/08/09

2010年8月 Billboard Hot 100

今回は最新のビルボードHot100、2010年8月14日の週のチャートを追ってみたいと思います。

1. Love The Way You Lie - Eminem Featuring Rihanna
2. California Gurls - Katy Perry Featuring Snoop Dogg
3. Dynamite - Taio Cruz
4. Airplanes - B.o.B Featuring Hayley Williams
5. I Like It - Enrique Iglesias Featuring Pitbull
6. Cooler Than Me - Mike Posner
7. Teenage Dream - Katy Perry
8. Billionaire - Travie McCoy Featuring Bruno Mars
9. DJ Got Us Fallin' In Love - Usher Featuring Pitbull
10. OMG - Usher Featuring will.i.am

今週のナンバーワンは、Eminem Featuring Rihanna の『Love The Way You Lie』でした。2010年6月にリリースされた、エミネム7枚目のアルバム『Recovery』からのセカンドシングルです。



2位は Katy Perry Featuring Snoop Dogg の『California Gurls』でした。ケイティ・ペリーは7位にも『Teenage Dream』でチャートインしています。日本でも彼女のアルバム『Teenage Dream』が8月25日にリリース予定で、今大注目のアーティストです。



また、7位の『Teenage Dream』はノリのいいエレクトロポップなアレンジが施されておりこちらもオススメです。海外版 Perfume といったところでしょうか。去年あたりからアメリカでも「エレクトロポップちっく」な曲がトレンドなようです。



ケイティ・ペリー、日本でも流行りそうです。



2010/08/07

1987年グラミー賞

1987年、第29回グラミー賞最優秀レコード受賞曲は、スティーヴ・ウィンウッドの『Higher Love』でした。

Higher Love - Steve Winwood



この曲はアルバム『Back in the High Life』からのシングルで、自身初のナンバーワンとなった曲でもあります。彼はこの年、最優秀レコード含めグラミー賞3部門を受賞しており、まさに人気の絶頂期でした。
ちなみに彼は、ローリングストーン誌の『100 Greatest Singers of All Time』でも33位にランクインしています。

1960年代に、2年間だけエリック・クラプトンとBlind Faithというバンドを組んでいたこともあります。



主要4部門は以下の通りです。

・最優秀レコード賞
Higher Love - Steve Winwood
・最優秀アルバム賞
Graceland - Paul Simon
・最優秀楽曲賞
That's What Friends Are For - Burt Bacharach & Carole Bayer Sager
・最優秀新人賞
Bruce Hornsby & the Range

Paul Simon - GRACELAND




---追記
コカ・コーラパークというサイトで、クイズ選手権なる企画が行われているようで、2011年4月20日の問題に『1987年のグラミー賞で、日本人ではじめて最優秀アルバム・パッケージ賞を受賞した人は誰でしょうか?』というクイズが出題されていました。

答えはアートディレクターの石岡瑛子さんで、マイルス・デイヴィスのアルバム"TuTu"のパッケージデザインで最優秀アルバムパッケージ賞を受賞しています。

マイルス・ディヴィスといえば20世紀のジャズ史に燦然と輝くミュージシャンです。

Tutu - Miles Davis



こちらがそのパッケージデザインです。

Tutu - Miles Davis


2010/08/04

第28回グラミー賞 We Are The World

第28回グラミー賞、レコードオブザイヤー及びソングオブザイヤーを受賞したのは、USA for Africaの"We Are the World"です。

We Are The World - USA For Africa




アフリカの貧困に対する援助を目的として、45名ものミュージシャンたちが『USA For Africa』としてレコーディングを行ったチャリティーソングです。マイケル・ジャクソンをはじめとして、ライオネル・リッチー、スティーヴィー・ワンダー、ポール・サイモン、ビリー・ジョエルと、あげればきりが無いくらい豪華な面々となっています。

作曲はマイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーによって行われており、プロデューサーはクインシー・ジョーンズとマイケル・オマーティアンです。世界で2000万枚を超える売り上げを誇っており、世界で最も売れているシングルのうちの一つです。

イギリスでの"Do They Know It's Christmas?(彼らはクリスマスを知っているだろうか?)"というプロジェクトからインスパイアを受けた、アメリカの歌手であり活動家でもあるハリー・ベラフォンテが構想を打ち出し、ケン・クレイゲンと共に実現に向けて力を尽くしました。

曲は1985年の3月7日にリリースされ、世界中で大成功を収めました。アメリカのポップシングル史の中でも、最も早い売り上げとなり、各国のチャートでトップを獲得しています。

しかしながら、楽曲には賛否両論が集まり、ファンは数多くのトップアーティストが集う楽曲を楽しめる一方で、貧困を直視せず、美しさを強調したような歌詞に対しては否定的な意見も寄せられています。

一方で、楽曲は上記グラミー賞を始め、アメリカン·ミュージック·アワード、ピープルズチョイスなど、数多くの賞を受賞し、アフリカや米国での人道支援のために6300万ドルを調達することにも成功しています。

また2010年には、ハイチの大地震を受けて、装いを新たに25周年ヴァージョンがリリースされています。多少の歌詞の変更と編曲が施され、多くのアーティストによってレコーディングがなされました。歌いだしは15歳のジャスティン・ビーバーです。





We Are The World 歌詞

There comes a time when we heed a certain call
When the world must come together as one
There are people dying
And its time to lend a hand to life
The greatest gift of all

We can't go on pretending day by day
That someone, will soon make a change
We are all a part of Gods great big family
And the truth, you know,
Love is all we need

[Chorus]
We are the world, we are the children
We are the ones who make a brighter day
So lets start giving
There's a choice we're making
We're saving our own lives

Its true we'll make a better day
Just you and me

Send them your heart so they'll know that someone cares
And their lives will be stronger and free
As God has shown us by turning stones to bread
So we all must lend a helping hand

[Chorus]

When you're down and out, there seems no hope at all
But if you just believe there's no way we can fall well well well well
Let us realize that a change can only come
When we stand together as one

[Chorus: x2]