2010/04/12

Elvis Presley(エルヴィス・プレスリー)の名曲と1956年の洋楽

1956年は、アメリカの音楽史、とりわけロックンロール史においては大きな転換期でした。

それまでは、黒人が演奏する音楽と白人が演奏する音楽は全く異なっており、黒人はR&Bやロックンロール、白人はカントリーやポップスが主流でした。そんな中、白人でありながら黒人音楽のスタイルでパフォーマンスを行い、アメリカの若者たちの人気を集めたのがエルヴィス・プレスリーでした。

大人たちからは大きな反感をかい、非難の的となりましたが、自らのスタイルを貫いた彼の音楽は時代を変えていくことになります。

ミシシッピのテュペーロで生まれ、テネシーのメンフィスで育った、ギターが好きでシャイな少年エルヴィスは、大成功をおさめ、50年代の文化の象徴となり、全米で最も有名な存在となりました。彼の残した功績は多大なもので、"King of Rock and Roll"と称されています。

1956年の1月にリリースされたHeartbreak Hotelは瞬く間に大ヒットとなり、彼の最初のミリオンセラーレコードとなりました。

セルフタイトルアルバム"Elvis Presley"は、ロックンロールのアルバムで初めて、ビルボードチャートのトップに輝くことになります。


Heartbreak Hotel



その他、Don't Be CruelやHound Dog、I Want You, I Need You, I Love You、Love Me Tenderなど、5曲が1956年の年間チャートに名を連ねています。
また、1957年には年間チャート1位のAll Shook Up含む4曲が、1958年には年間3位のDon't含む3曲がチャートインしています。





しかし58年の半ばから、アメリカではロックンロールに対する白人たちの嫌悪から排斥運動が起こり、ブームも一旦終焉となってしまいます。エルヴィスも同年に徴兵により軍に籍を置くことになり、活動を休止しています。

アメリカで火がついたギターサウンドはイギリスへと移り、そこからビートルズやローリングストーンズが誕生していきました。

Heartbreak Hotelはビルボードのチャートで8週連続1位だったそうで、ジョン・レノンはこの曲を聴いて、「あれ以降世界が変わってしまったんだ。エルヴィスは僕の人生を変えてしまった」とまで言ったそうです。

Love Me Tender




続いて1956年のアルバムチャートを見てみましょう。

1. Calypso / Harry Belafonte

2. My Fair Lady / Original Cast

3. The King And I / Soundtrack

4. The Eddy Duchin Story / Soundtrack

5. Elvis Presley / Elvis Presley

1位はエルヴィスかと思いきや、ハリー・ベラフォンテのアルバムだったようですね。
誰?と思った方もいるかもしれませんが、「We are the world」をやろうと言い出した人らしいです。マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーじゃなかったんですね。
2-4位までは映画のサントラですね。そして5位にエルヴィスです。







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