2023/04/01

1960年代の洋楽(アメリカ音楽史)概説

アメリカの音楽シーンにおける1960年代は、文化や社会の変化が音楽に大きく影響し、新たな音楽スタイルやムーブメントが生まれた時代でした。以下に、この時代を語る上での重要なキーワードとその特徴を紹介します。


■ブリティッシュ・インヴェイジョン

1960年代半ばにイギリスからアメリカへ押し寄せた音楽ムーブメント。ビートルズやローリング・ストーンズ、ザ・フー、ザ・キンクスなどが当時の主要なアーティストでした。これらのバンドは、アメリカの音楽シーンに大きな影響を与えました。



■ソウルミュージックとモータウン

1960年代は、ソウルミュージックが大変人気でした。R&Bやゴスペル音楽の要素を取り入れた、情感豊かな歌唱が特徴です。オーティス・レディング、アレサ・フランクリン、サム・クック、ジェームス・ブラウンなどが著名なソウルアーティストです。


特に、デトロイトを拠点にしたレコードレーベル、モータウンは、アフリカ系アメリカ人のアーティストを中心に、ソウルミュージックを発信し、大変な人気を得ていました。スプリームス、テンプテーションズ、フォー・トップス、マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダーなどが当時の主要なモータウンアーティストです。



■フォーク・リバイバルとプロテストソング

1960年代には、フォーク音楽が復興し、ピート・シーガーやウディ・ガスリーの影響を受けた新たなフォークアーティストが登場しました。キングストン・トリオ、ピーター・ポール&マリー、ジョーン・バエズなどがその例です。また、ボブ・ディランが登場し、プロテストソングや社会的なメッセージを込めた音楽が人気となりました。これらの歌は、市民権運動や反戦運動といった社会的な動きと密接に関連していました。


■多様化したロック

サイケデリック・ロック

1960年代半ばから後半にかけて、サイケデリック・ロックが登場しました。複雑で実験的な楽曲、幻覚剤の使用などが特徴です。ジミ・ヘンドリックス、グレイトフル・デッド、ジェファーソン・エアプレイン、ピンク・フロイドなどが著名なアーティストです。


サーフ・ロック

1960年代初頭にカリフォルニアで生まれたサーフ・ロックは、ビーチやサーフィン文化にインスパイアされた音楽です。ザ・ビーチ・ボーイズ、ジャン&ディーン、ディック・デールなどが当時の主要なサーフ・ロックのアーティストでした。


ガレージロック

1960年代半ばに登場したガレージロックは、独自のロックンロールサウンドを持つ地元のバンドが特徴で、シンプルで原始的なロックンロールスタイルが特徴です。ザ・シーズ、ザ・ソニックス、ザ・スタンデルズなどが当時の主要なガレージロックバンドでした。


カントリーロック

1960年代後半に登場したカントリーロックは、カントリーとロックの要素を融合させた音楽で、グラム・パーソンズ、フライング・ブリトー・ブラザーズ、ザ・バーズ、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルなどが代表的なアーティストでした。


ブルースロック

ブルース音楽がロックと融合したブルースロックの登場も1960年代でした。エリック・クラプトン、ジミ・ヘンドリックス、ジェフ・ベック、スティーヴィー・レイ・ヴォーンなどが著名なブルースロックのアーティストです。







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