2011/11/03
Coldplay - Mylo Xyloto(マイロ・ザイロト) アルバムレビュー
1. マイロ・ザイロト
2. ハーツ・ライク・ヘヴン
3. パラダイス
4. チャーリー・ブラウン
5. アス・アゲンスト・ザ・ワールド
6. M.M.I.X.
7. ウォーターフォール~一粒の涙は滝のごとく
8. メジャー・マイナス
9. U.F.O.
10. プリンセス・オブ・チャイナ
11. アップ・イン・フレイムス
12. ホープフル・トランスミッション
13. ドント・レット・イット・ブレイク・ユア・ハート
14. アップ・ウィズ・ザ・バーズ
15. チャーリー・ブラウン <2011年グラストンベリー・ライヴ音源> (日本盤ボーナス・トラック)
16. ライフ・イズ・フォー・リヴィング <2011年グラストンベリー・ライヴ音源> (日本盤ボーナス・トラック)
17. ウォーターフォール~一粒の涙は滝のごとく <2011年グラストンベリー・ライヴ音源> (日本盤ボーナス・トラック)
若干今更な感じもありますが、今回はColdplayが10月にリリースしたニューアルバム"Mylo Xyloto(マイロ・ザイロト)"をご紹介したいと思います。コンポーザーとしてアンビエントの巨匠ブライアン・イーノを迎え、ますますサウンドの広がりを感じさせる今作、個人的にはポストU2がいるとすれば彼らかもしれないと勝手に思っています。
ヴォーカルのクリス・マーティンが「今回、かなりの時間を音楽のエクササイズに費やしたんだよね。ブライアン・イーノと一緒に、何時間もかけていろんな実験をした。」とインタヴューで語っていますが、何曲かあるインストや、その他の収録曲の中にもアンビエントな響きがかなり含まれており、かなりアーティスティックな仕上がりになっています。
1曲目のインストでありタイトルソングでもある"マイロ・ザイロト"から、流れるままに"ハーツ・ライク・ヘヴン"に繋がっていく様や、
hurts like heaven
6曲目の"M.M.I.X"からの"ウォーターフォール"、そして12曲目の"ホープフル・トランスミッション"から辿りつく"ドント・レット・イット・ブレイク・ユア・ハート"と、インスト曲をイントロにしながらアルバムが進んでいくのが聴いていてとても心地よいです。
Every Teardrop Is a Waterfall
Don't Let It Break Your Heart
アルバムについてのインタビューで印象的だったのは、テーマについて聞かれた際の、
「愛、依存、OCD(強迫神経症)、そのすべてを含んでいて、絶望、世界、抑圧なんかもそうで、でも基本的には、バンドを象徴する2人の登場人物のアイディアに基づいているんだ。つまり、この2人の名前がなにか具体的に出てきたりとか、そういうことじゃないんだけど、このキャラクターを通してバンドが自らを表現していくっていう。」
という言葉でした。
キャラクターがアルバムを表現すると聞くと、Green dayの"American Idiot"を思い出しますが、彼が言うように名前が出てくるわけではなく、歌詞には一人称が使われています。
ハーツ・ライク・ヘヴンの
"I struggle with the feeling that my life isn't mine"(僕は人生が自分のもんじゃない気がしてもがいてる)
パラダイスの
"She ran away in her sleep And dreamed of paradise"(彼女は眠りの中に逃げて、楽園を夢見た)
彼と彼女が、お互いを通してポジティヴな感情を見つけていく、そんなストーリーも見つけることが出来ます。
「すべての曲を同じサウンドにする必要はないと思うんだ。僕たちを束ねるもの、僕たちをひとつのバンドにしている唯一のものは、同じ4人が作っているサウンドだっていう事実だけだと思うから。」
と語るように、Rihannaがフィーチャリングで参加している"プリンセス・オブ・チャイナ"も違った雰囲気で聴いていて面白いです。
Princess of China
「僕たちはバランスを見つけようとしているんだと思うよ。複雑なサウンドと、シンプルなサウンドの間の。」
Coldplay 渾身の一策 "Mylo Xyloto"、一度聴いてみてはいかがでしょうか。
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